僕らのルール

「ちょ・・・ちょっと待ってね」

かずくんから目をそらしてうつむく。


好き?私を?なんかの間違えじゃなくて?

この時の私にはからかわれてるんじゃないかっていう疑念すら思い浮かばなかった。
だって、あまりにもかずくんが真剣な目をしていたから。

こういう時、冗談っぽく返すなんて芸当はできないし、失礼な気がする。


「待つけど、いい返事しか受け入れないからそのつもりで考えて」


隣に座るかずくんはそういうと私が貸していた写真集を取り出して丁寧に読み始める。



・・・どっちが年上かわかったもんじゃないなあ。


こんなくだらないことを考えつくくらいには、頭が冷静になってきたみたいだ。