僕らのルール

そういうと、かずくんは私の腕をつかむ。

「泉、悪いんだけどちょっと待っててくれる?すぐに後片付けしてくるから一緒に帰ろ。つーか、一緒に帰りたい」
真美さん、いいですか?とそのあとにしっかりフォローも忘れないあたり、キラキラ星人は違う。

「もちろん、私はいいよー。あとはお若いふたりでごゆっくり」
そんなお見合いの席みたいな言葉を言い残して、真美は去っていった。

「んじゃ、泉ごめん。そうだな、ここのカフェに入っててくれる?あ、誰か知らないやつに声かけられてもついてくなよ?」
「ついてかないよ。何言ってるの。ちゃんと待ってるから大丈夫だってば」
小さい子じゃないんだから・・・
そう思いながら、目の前にあったチェーン店のカフェに入って扉の向こうのかずくんに手をふる。

改まって言いたいことってなんだろう・・
全然思いつかないから思考がそれ以上進まない。

とりあえず、あったかいコーヒーでも頼んで冷静になろうかな。