4月

「さーくーらーちゃーん?」
カーテンが開けられる。
「んー…あと5分…」
そういってあたしは
布団を頭からかぶる
「ふーん…始業式遅刻しても、いいんだ?」
「え゛?!」
布団から跳ね起き
時計に目をやる…
8時…5分前?
うっそ?!

ど、ど、ど
どーしよ?!
今日始業式じゃん

慌てていつもならありえない
速さで支度をすませ
玄関にむかう…
「おいさくら」
「ふぁい?」
振り向くとそこには
寝起き―って感じの
弟・龍樹(りゅうき)
が立っていた。
「寝坊したんだろ?笑」
笑いながらこっちを見てるけど…
「龍ちゃん…遅刻でしょ」
まだパジャマ姿の龍樹。
今からじゃ絶対間に合わないよねぇ…。
「まーね。一緒に行こうよ」

「えぇ~(ρ_;)遅刻しちゃう~」
「どーせ遅刻だって」
開きなおった龍樹に
負けた…

――15分後
「いってきまーす…」

あ~あ
空が青いな~。笑

「さくら今日から中3なのに遅刻ってうけんな~」
他人事のような龍樹。

ちょっ…
「龍ちゃんのせいじゃんかぁ…」