花は息づき

陽が昇る朝

街は

寝息をたてて

眠っている

どこか寂しげな

人間色に

染められた世界

ここは

お前のいるべき

場所ではない

どこからか

そんな言葉が

きこえてくるようだ

陽は街を起こし

色付き始める

ザワザワと

騒がしく

花の声に

耳を傾けるものは

もうだれもいない

花は泣いている