これからどうしたいのか
まりあなりの答えを後で聞かせてよ。
ゆっくり考えていいからさ。

―と、優華に言われ
私は一人保健室のベッドで考えていた。

優華が私を保健室に連れていってくれた時
よっぽど顔色が悪かったのか私はそのまま
保健室の先生にベッドで横になるよう指示された。
そして今、先生は職員会議で保健室に居ない。
私は完全に一人だ…。

「私、これからどうしたいのかな…。」

ゴロンと寝返りをうち小さな声で呟いた途端
勢いよく保健室の扉が開いた。

(先生…?早いな…。)

そっと起き上がり仕切られたカーテンの隙間から
誰が来たのか確認する。
先生だと思ったが先生じゃなかった。
入ってきたのは、幼なじみの蓮だった。

綺麗に染められた銀髪が歩く度に風で揺れる。

私は何故か見つかりたくなくて
咄嗟に寝たふりをする。
しかし、蓮がベッドに近付いてくる。

(ちょっ…待て待て待て
来ないで!開けないでっ!)

私は必死にカーテンが開けられることがないように
祈りながらも寝たふりを実行し続けていた。