「蓮…ありがと…。」

泣きそうになったけど
バカにされちゃうからぐっと我慢した。

「あぁ。元気出せよ。」

と蓮はポンポンと私の頭を撫でた。
その感じがなんだか優真を思い出して
少し切なくなった。

明日からまた頑張ろう。

―次の日―

優真と別れてからは一緒に
学校へ行くことがなくなった。
自分のペースで学校に行けるから
いつもより少し遅めに家を出る。

一人で呑気に歩いてると少し前に
立ち止まっている蓮を見つけた。

「蓮!おは…」

話しかけようとしたら
蓮の手で口を抑えられる。
何かあるんだと感じ、小声で喋る。

「蓮…?」

一点を真っ直ぐ見つめる蓮の顔を覗き込む。

「まりあ…。」