「旦那旦那~!久しぶりですな~!また会えやしたぜ~」

 歩いて数分。

どこからか声が聞こえてきた。

「…この馬鹿丸出しの喋り方…。千尾丸(センビマル)か?」

「せいか~い!!ですが馬鹿丸出しってのはひどくないですかい?白露の旦那」

茂みを掻き分け白露の前に到着した千尾丸。

彼は人間界に住む妖狐で、普段から狐の姿をしている。

白露の頼もしい相棒(自称)だ。


「今回もまた七日間のお休みで?」

「ああ。あまり休んでるわけにはいかないからな」

白露はちょくちょく人間界に遊びに来るのだが、その理由がとんでもないものだった。

「ところで…最近の拷問はどんなものがある?人間は独創性豊かだからな。また新しいものを編み出したのではないか?」

地獄の獄卒として彼の興味をひいたもの。

それは人間が考える拷問や処刑の方法だった。