白露の最後の休暇、七日目がやってきた。

昨夜はずっと白良を抱きしめボンヤリとしていた白露。

「何なのだ…」

冷たくなった白良の頬をそっと撫でながら、呟く。

「この酷い喪失感は…」

こんなに近くにいるのに、白良の傍にいて感じていた、あの穏やかな心地好さを全く感じられない。

それは、白良が生きてはいないから。

その黒い瞳に彼を映し、微笑んでくれないから。

「白良……」



しばらくして千尾丸が遠慮がちに尋ねてきた。

「旦那…。どうしやす?白良は…」

彼は少し考えてから、答えを出した。