私達二人は 本当に仲が良かった。
私達二人だけの世界が、確かにそこに存在していた。
しかし、私が小学4年生の春、私達は終わりを迎えた。。いや、『普通になった。』という表現が正しいのかもしれない。

小学3年生の頃か、その前からか
父親の存在を知った。

早く寝てしまっていた私達は、高学年になって
父親を見かけるようになった。

いつもお酒を飲んでいて、怒鳴り散らすただの
怖い人だった。

友達が言ってた人、友達のパパとは違っていた。

ある日、私達はケンカをした。ささいな事で、いつもとなにも変わらず。このケンカが、二人だけの世界を壊すものとも知らずに…。

その日の夜私は初めて父親に話しかけてしまった…