もう一度だけ、まともに話したことがある。
理科の実験でグランドにでて、実験中の待ち時間。
みんなふらふらして好きに雑談していた。
「あれっ?俺、勝ったんじゃね?」
突然横で上がった声にびっくりすると、小枝君がそばに立って、私と背丈を比べていた。
身構えていなかった私は思いっきりテンパって、取り敢えず笑って、
『ま、まだ大丈夫!!』
なにが大丈夫なの。
サシで、至近距離で、だって小枝君が私しか見てない。周りに友達もひとりもいない。
てことは私に話しかけるためにはなしかけるんでしょ?
自分で考えてる事がわからなくなって、泡を食っている間に小枝君との会話は終了していた。

