1月末。
ついに、席替えの宣告がされた。
よくよく考えれば今回はすごく長かった。
バレンタインまでこの席だったら班の人に、って言って渡せたりしないかな、とか考えていた私はがっかり。
だって、この席より楽しいのってそうそう考えられない。
「えー。俺らだけそのままでいー」
なんと、小枝君もそう言って班の4人を指す。
……うわあ、すっごく嬉しい。
ねぇ?とまた私の顔を覗き込んでみたりする小枝君。
私は内心の動揺を一生懸命隠してほんとだよねーと頷く。
そんなこんなでくじ引き。
小枝君と離れたくないなーとつまらなさげに引いたくじは無情にも小枝君の3つほど後ろだった。
たぶんこれでもう小枝君は私になんか話しかけない。
一番後ろだし隣は去年も隣になったことのある男子でそれなりに気も合うのだけど、いまいち喜べなかった。

