海辺の元で

「明日、俺の親父来るらしい。」

「えぇ〜!やったぁ〜!
おじさまに会えるんだぁ〜!久しぶりだなぁ〜!」

「あのなぁ、俺だって一応あの親父の息子なんだよ。なんで、俺にはそんなに態度が違うんだよぉ!」

「当たり前よ。
どうやったら、あんな素敵なおじさまに、純平みたいな男が産まれちゃったのかなぁ〜?」

「それは、こっちのセリフだよ!」

「うるさいなぁ!」

私は、純平の肩を殴った。
「また、痛てぇよ!殴るなよ!痣だらけになるだろぉ?」
そんなくだらない話をしながら、家路を走る。
幸せな日々だった。
幸せ過ぎた。

これから起こる急転落な日々など、予想がつかない程だった。