海辺の元で

夏休みも今日で終わり。

母も私を心配して
「休んだら？お父さんも店は大丈夫って言ってるし｣
「平気だよ。今日は最後だし。｣

「そう？でも…｣

「大丈夫！｣
私は、強く言った。


夏休み最後だからか、かなり混んだ店。

不思議と今日は、いつもより疲労を感じなかった。

忙しい店の手伝いとはいえ、今日で最後だし、なによりも、「海辺のレストラン｣が大好きなのだ。

気のせいかも知れないけど、父も母も田辺さん、まどかさん、由香さん
みんなが、輝いて見えた。
純平も。


最後の４人家族のお客さんのお父さんが、店を出る時
「いや〜。美味しかったよ、ごちそうさま。来年も来るね！｣
と、言ってくれた。

やんちゃな息子さんも
「ねえちゃん、おいしかった♪｣
と、私に言ってくれた。

「ありがとう♪待ってるね☆｣
と、笑顔で返した。

一緒に居た父と母も、お客さんと話していた。

純平も
「ありがとうございました〜！！｣
と、嬉しそうだった。

こうして、私のこの夏は終わった。