学年関係なく仲良し?
何か、隠されている......そんな気がした。
「くるみ。残念だったね」
茜が私の肩にそっと手を置いた。
「うん、昨日もちょっと具合悪そうだったから......」
やっぱりあの表情は、具合が悪かったんだ。
「明日は会えるといいね。
でも明日は私、付き合ってあげられなくて、
ごめんね」
私は茜に首を振った。
凪くんは休みで会えなかったけど、せっかく茜と来たから、
ぐるっと一通り回った。
優しくて、明るくて、楽しくて。
やっぱりO高校に入りたいって思った。
凪くんのいる、このO高校に。
校門前で茜と別れ、一人で土手を歩いた。
いつもの帰り道、隣りにいるはずの凪くんがいなくて、
会えると思っていたのに、会えなくて。
寂しかった。
もう、こんなにも私の心は凪くんでいっぱいで、
凪くんがいないと私......
こらえていたのに、どうしても寂しさに押しつぶされてしまい、
涙を拭きながら、家へと帰った。