ずっとしばらく潤平さんは下を向いたままだった。



「あの......」と、話しかけようとした時、潤平さんが意を決したように、


顔を上げた。




「凪の体のことは、知ってんの?」




えっ?





「体?」




なんのことだろう........





「凪はさ.......


凪は.......




これ、凪には絶対にくるみちゃんに言うなって口止めされていたんだけど、



俺、言わないと絶対に後悔すると思うから。



凪はさ、決してくるみちゃんに希未ちゃんを重ねていたんじゃないよ。




ちゃんとくるみちゃんと、前を向こうとしていたんだよ。



あいつ、希未ちゃんが死んでから全然学校来なくて、


2年をもう一回やるってなったら、学校辞めるつもりでいたみたいで、


1学期、始業式と終業式しか来なくて、


2学期もさ、始業式だけかなって、

また出席日数やばいなって思ったら、


その日、くるみちゃんと会って、


毎日学校来るようになったんだよ。


凪はさ.........」