キミの宝物



「私が今どんな気持ちかわかってんの?!」


「言ってくんなきゃわかんねーじゃん」


「・・ばかだな」


爽汰に気づかれないような声でつぶやいた。


今、不安で胸が押しつぶされそうなのに。


「ねぇ、仲直りできなかったらどうしよう」


「そんな簡単に崩れるような仲なの?」


「ちがう・・とおもう」


「じゃあ大丈夫だって」


そう言うと、鼻歌を歌いだす爽汰。


ほんとのんきなんだから・・。


でも、そんなのんきさに少し気持ちが和らいだ。



それから特に会話をすることもなく、着いてしまった萌菜の家。


玄関の前まで来たところで、足がすくんで動かない。