キミの宝物



「愛果?どーした?」


私の顔をのぞきこむ爽汰。


「な、なんでもない!帰る準備するから先に門で待ってて!」


「りょーかい」


爽汰がいなくなると同時に、爽汰の周りにできていた輪もなくなっていく。


「ほんとにらぶらぶだねー」


なんて声をかけてくる子たちに作り笑いを浮かべるしかない私だった__。



伊織にメールをし終え、教科書をカバンにしまったあとダッシュで門へ向かった。


門のところで、退屈そうに待っている爽汰にかけよった。



「んじゃ行きますかー」


「はい・・。」



重い足取りで、歩く私。


萌菜の家は私の家から結構距離がある。


「ねー、なんか面白い話してよ」


爽汰は、そう言いダダをこねる。