いつも何気なく3人で一緒に食べていた時間。
そのときは、お弁当が美味しく感じられたのに今は全然感じない。
なんで、今までの時間をもっと大切に思わなかったんだろう。
最近、時間が巻き戻せれたらいいのにってよく思うようになっていた。
そしたら、萌菜と亮介との友情も壊れずに済んでいたかもしれないのに。
そしたら__あんな事故起こらなかったのかもしれないのに。
卵焼きを口に運ぼうとしたとき、屋上のドアがひらいた。
「爽汰・・」
そこには、サンドウィッチをくわえた爽汰がいた。
ちょこんと、私の横に座る。
「教室でダチと食べてたら、廊下に愛果見かけてさ。んで、きた」
「ありがとう・・」
「なんかあった?」
私の顔を心配そうにのぞきこむ爽汰。
そんなキミに胸がしめつけられる。
「じつはね・・萌菜が最近学校来てないんだ」

