それから毎日、学校に行ってもクラスのみんなに冷たい目で見られるのがなくなった。
爽汰のおかげ。


でも、逆に爽汰とホントに付き合ってるのか聞いてくる子たちが増えた。


少なくとも1年生全員には広まったであろう。


爽汰は、からかわれてもヘラヘラ笑って、私とホントに付き合ってるみたいに毎日一緒に登下校してくれた。



でも、心残りが1つ。



萌菜が学校をずっと休んでいる。


ある日の昼食時間。


亮介ならなにか知ってると思い、仕方なく私は本を読んでいる亮介に話しかけた。


「ねえ。聞きたいことあるんだけど・・」


亮介は私の顔を見たあと、少しこわばった表情をして教室から出て行ってしまった。


本当に、崩れてしまった友達関係。


溢れそうになる涙をこらえて、お弁当を持って屋上へ向かった。



__キィッ



さびついた屋上のドアを開ける。


いつも萌菜と亮介と行動していた私は当然今1人ぼっちになっていた。


溜息をついて、フェンスにもたれかかってお弁当を食べた。