オムライスを食べ終え、ファミレスを出た。


「そういえばさ、家ってどこなの?」



「あの公園の近くだよ」



「ほんと?じゃあ近いね」



なぜか笑みがこぼれてしまう。


ほんとの彼女じゃないのに。



「じゃあ一緒に登下校する?」



爽汰は、ふいにそんなことを言った。



「いいの?」



「だって、俺ら一応付き合ってんじゃん?クラス離れててあんまり話せないわけだしさ。」


一応という言葉が胸に刺さった。


でも、朝から一緒にいられるならそれでいいと思った。


「じゃあ一緒に登下校しよう?」


「おう!俺が迎えに行くからさ」


「ありがとう」



もう私、自分の気持ちに気づいた。


爽汰のことを好きになったってこと。