「しかし、こわかったなー。教室に入ってきたときの爽汰」
ごまかすように話題を変えた。
爽汰の表情を見るとすこし曇っていた。
あれ、なにかまずいこと言っちゃったかな・・?
「ああいうの、嫌なんだよね。友達を裏切るとか。友達の大事さっていうのをわかってねぇやつは、ほんとむかつく。」
いつもより悪い口調に、怒ってることが感じとられた。
「友達おもいなんだね」
「ははっ」
またいつもの笑顔に戻った。そう思った。
でも、違った。
このとき、爽汰の本心に気づいていたら・・。
あんなことにはなっていなかったのかな?

