「なぁ、授業さぼらねぇ?」


「え?」


立ち止まった爽汰がふいにそんなことを言った。



まぁ、あんな雰囲気のクラスなんて戻りたくないし。



「うん。さぼろっか」


つないだ手を放そうと手を緩めた瞬間、ぎゅっと強く握りしめられた。



「え?」



「デートしよっか」



にこっと爽汰は笑った。


「え?」


「ほら、行くよ」



爽汰は走り出した。

私もあとにつづいて走る。



校舎からでたものの、行先を特に決めていなく近くの公園に着いた。


そこは、前に爽汰がシュートをしていたところ。


私がときめいた瞬間。あの場所。