キミの宝物



「な、なに・・?」


私は爽汰の迫力に負けてうつむいた。


その瞬間、グイッと肩を引き寄せられる。



「え?」


「俺達付き合ってんだから。」



「はっ?!」


爽汰の発言に、クラスのみんなが驚きを隠せない状況だった。


いやいや、私も驚きなんですけど。


「そ、爽汰?!なにいって・・」


「黙れ」


そう言って強引に爽汰は私の唇をふさぐようにキスをした。



その瞬間、キャーッという叫びがあちらこちらで飛び交う。



唇が離れたかと思うと、私がなにか言う暇もなく、腕をひっぱられ教室から出た。廊下にいる生徒の視線も痛かった。



__どうして、こんなことになっているんだろう。



ただただ、爽汰についていくことしかできなかった。


繋がれた手からは熱が伝わってくる。
爽汰の耳は少し赤い。
照れてるんだ・・。なんだか私まで恥ずかしくなってうつむいた。