「うるさいな・・」


1番会いたくない人に会ってしまった。


靴に履き替えて、そそくさと校舎からでる私。



「ちょっ、まてって」


爽汰はひょこひょこっとついてくる。

なんだか、うっとおしい。



「お昼あったこと知らないの?」



歩きながら、爽汰の横顔を見つめる私。



「あー・・きいたよ。噂で。」



「そんなにひろまってるんだ・・」



溜息をついて、ガクリと肩を落とす私。

地面にうつっている、自分の影を見つめた。

ていうか、爽汰はそのこと知っててよく平気でいられるな。



「・・ありがとな」



爽汰はポツリとつぶやいた。


「え?」


耳をうたがったかと思い、つい顔をあげてしまう。