「嘘だろ？じゃあなんでそんな真剣になるんだよ。なんであんなに先輩たちに怒鳴ったんだよ。」
「亮介？」
「・・なに」
顔をそらしたまま、そっけない返事をした。
「なんで泣きそうなの？」
「何言ってんだよ」
亮介は笑顔を見せるものの、目は笑っていなかった。
なんだかおかしい。
いつもの亮介じゃない。
「ねぇ・・きゃっ」
私が呼びかけると、亮介は私の肩を思い切り引き寄せて気づけば私は亮介の胸の中にいた。
「すげー心配した。」
私の体を抱きしめたまま耳元で亮介は囁いた。
昔から仲がよくても、こんなことされたことなくて。
すごくドキドキした。
「・・ありが」
＿＿＿＿「俺じゃ恋愛対象になれねぇ？」
「え？」
「好きなんだよ。愛果が。」
