キミの宝物






ふと、目を開けるとそこには心配そうに見つめる萌菜と亮介の顔があった。



「愛果っ」


「ここは・・?」


「保健室。あのあと倒れて、そんで運んできた。」



「そっか・・。」



そこからしばし沈黙が訪れた。

なんで私あんなことしちゃったんだろう。



「・・愛果、すごいね」



「え?」


萌菜は私に優しく微笑みながら言った。


「先輩にあそこまで言えるなんてさ。しかもさ、憧れてた人なんでしょ?そんな人にまであそこまで言えるなんてすごいよ。愛果は強いね。」



私の頭をポンポンと撫でる萌菜。


涙が溢れそうになった。



「でもさ、なにがあったの?お前昨日なんかされたの?」


亮介は私の目を見て真剣に問いかける。
そういえば言ってなかったな。