次の日の朝


寝坊して遅刻したため、教室には誰もいなくて皆それぞれの部活を行っていた。


やばいな・・。遅刻したらランニング+10周なんだよな。


自然とため息がもれる。



それでもゆっくり準備してるわけにはいかないので、急いで体育館に向かった。



近づくにつれて、ドリブルの音やシューズのこすれる音が聞こえる。


体育館へ着くと、まっ先に爽汰と目が合った。



「愛果、おせーぞ!」


爽汰は、わざとらしく大きな声で言う。


「うるさいな。」


ははっとお互い笑い合った。


「こら、夕凪。遅刻しといてのんきに話しとるんじゃない。ランニングしてこい」



監督から、思い切り叱られる。


「はーい。」


準備運動をして、外へ走りに行く。


遅刻して、おまけに10周プラスされて嫌なはずなのに心はすがすがしくて気持ちよかった。