キミの宝物




「なぁ、あれって爽汰じゃね?」


「え?」



夕陽のせいでよく顔が見えないけど、よく目をこらしてみると確かに見覚えのある顔のようだった。


「ちょっと近くいってみるわ」


「え、ちょっ」



亮介はその人に近づく。
私もあわてて亮介のあとをついていった。


でも、近づくにつれてその人の顔がハッキリわかる。


やっぱり・・



「爽汰じゃん!俺のこと覚えてる?前ちょっとだけしゃべった!」


「あぁー・・亮介、でしょ?覚えてるよ」


爽汰は亮介の顔を見て微笑んだあと、私のほうに目線をうつした。



最悪だ。
よりによってあんなこと言った日に再び会うなんて・・。


「あー・・部活前はどーも」


嫌味のように私に軽くお辞儀をする爽汰。


「なに、デートしてたんじゃないの?」


「まぁ、怒るなって。デートつってもデートっぽくないから。」


私の頭の中にはハテナマークばかり。