「なぁ、爽汰って知ってる?俺らと同じ学年の」



「知ってるにきまってるよ」



なんせ、爽汰は男バス部。



ルックスがよくて明るい性格から、いつもなにかと女子に囲まれてニコニコ笑ってる。

かっこいいなとは思うけど喋ったことがないから、好きになるとかはない。



「あいつさ、彼女できたらしーよ」



「ふーん。」



「なんだよ、興味なさそうなその返事。」



「だってホントに興味ないんだもん。」



赤信号を見て立ち止まる。



亮介は話に夢中になってたのか、そのまま車道を通過しようとした。