「なに?」


爽汰は相変わらずの笑顔で首をかしげてこちらを見る。


私はなにもないんですけど・・。


伊織を見ると、黙ってうつむいていた。



もう、どうすればいいの。この状況。



「えっと・・・部活行かないの?」


仕方なく聞いてみる。


すると、なぜか顔を赤らめた。


私なにか変なこと言ったかな。



「美律とさ、デートなんだよね。んで待ち合わせしてんの」



嬉しそうな顔ではにかんだ。



「ちょっと、なにそれ。部活休んでまで恋愛優先すんの?意味わかんないんだけど。」



私はキッと睨んだ。
中途半端な奴が一番嫌い。