亮介も自分の席に戻った。
そんなにかっこいいかな。爽汰って・・。
確かに、背は高いしとても高校一年生って思えないほど大人っぽいけど、笑うとガキみたいで。
って、萌菜から聞いた情報なんだけどね。
部活の途中にボールが転がってきて渡すたびに「ありがと」って笑顔を向けてくれるけど別にときめいたりはしない。
「爽汰か・・」
窓から空を見上げてキミの名前をつぶやいてみた。
__そして放課後
同じクラスのバスケ部の伊織(いおり)と一緒に体育館へ向かう途中、中庭のベンチで紙パックジュースを飲んでる爽汰の姿を見かけた。
「あれ、部活いかないのかな」
伊織が首をかしげる。
爽汰はバスケも完璧にこなしてて絶対的エース。
見ただけでわかる。
3Pとかも簡単に決めちゃってさ。
できないことなんてあるのかなって思う。

