「愛果ー!!この前はごめんねー!」


伊織は学校で私の顔を見るなりすぐさま抱きついてきた。


「あ、あぁ・・」


「んで?あのあとどうだったわけ??」


「ウタに会って・・助けられた」


「うんうん。って・・え?!陸さんは?!」


「なんだか私が思ってた人と全然違ったみたい。」


苦笑いをした。


もう思い出したくもないや。


「そうだったんだ・・。私も鉄馬さんとはなんだかうまくいかなかったや・・。」


「そうなんだ」


「でも、爽汰くんに助けられたってどういうこと?」


「まぁ、そういうことだよ。はぁ・・爽汰の気持ちがわかんないよ」


「うんうん・・それは困るよ。でもさ、もうすぐマラソン大会じゃん?なにかあるかもね!」


「あ、マラソン大会・・」


そうだった。2年生だけなぜかしらこの冬にマラソン大会があるんだった・・。