「ありが・・っとぉ・・」
鼻をすすって、ハンカチでこぼれる涙を何回も拭いた。
「でも、そのまま逃げてるのもよくないよ。つらいかもしれないけど・・今日踏切のところにお花添えに行こう?ついてくからさ。」
「俺も。」
「う、ん。わかった・・。」
それから、授業と掃除を済ませ、私たち3人は昨日の事故現場の踏切へ向かった。
踏切に着くと、すでにそえられている花束。
私たちも、その隣に花を添えて、手を合わせた。
ごめんなさい。
私のせいで、命を落としてしまって・・。
もっとたくさんやりたいこととかあったはずだよね。
本当にごめんなさい。
目をそっと開けて、よくよく踏切を見るとやっぱり昨日の光景を思い出す。
「愛果、大丈夫だから。」
「俺らいるじゃん。」
いつでも二人は・・そばにいてくれた。
それでも心のモヤモヤは少しだけ残る。
そして、亮介以外の男の人と関わるのが少し怖がる自分がいた。
__そんな儚い、中学の頃の忘れることのできない思い出。

