次の日  朝



「愛果ー?爽汰くんがきてるわよー?」


「えっ?」


自分の部屋で制服に着替えていた私は急いでリビングへ向かった。


リビングの窓のカーテンを開けてよく目を凝らすと寝むそうに突っ立っているウタの姿があった。



「さっきから外にいてね?中に入ったらって声かけたんだけど外で待ってるって言ってて。だから早く愛果行ってあげなさい。」


ズキズキと心が傷んだ。

もしかしてもう美律先輩からきいた?

別れようって言われちゃうの?


ねえウタ。わかんないよ・・。


ウタの姿を窓からぼんやり見ているとウタがこちらの視線に気づいたみたいで、いつもの明るい笑顔でこちらに手を振ってくれた。


いつもどおりみたいだけど。
それはそれで逆に切ない気持ちになる。


「もー愛果なにしてるのー?早く行きなさい」


「う、うん・・」


強引にお弁当と学生かばんをもたされて背中を押されてしまった。