それから時間は過ぎるものは早いもので季節は冬。


あの事件から3年がちょうどたつ日。



「萌菜ー、今日一緒に帰ろう?今日あの日だから帰り踏切のところにも行きたいし・・」


萌菜と亮介とは あの日 だけで通じる。

的確な言葉で表現してしまうと現実味が増してなんだかいやだったから。

いつのまにか あの日 で片づけていた。



「ごめん。愛果。今日彼氏と約束が・・」


「そっかあ。いいよ!一人で大丈夫!」


そう。萌菜には秋に彼氏ができたのだ。


亮介のことは完璧に吹っ切れて今では他校に彼氏がいる。


めったに会えないから会える時間大切にしたいって前言ってたしな。


私の用事に付き合わせちゃいけないや。