そしてとうとうやってきた夏祭り当日。



「もうーお母さん早くしてよー」


集合時刻まで残り10分くらいだっていうのにまだ髪の毛もセットしてない状態。


「はいはい、お団子でいい?」


「うん!」


髪の毛を結局切っていなかった私は切らなくてよかったと今になって思う。



「はい、できた!いってらっしゃい」



私の背中をポンッと叩くお母さん。


「はーい、いってきます!」


下駄をはいてコロンコロンと音を鳴らして集合場所である神社に向かった。


髪の毛がくずれないように考慮しながら早歩きで向かう。


腕時計を見ると残り3分をきっていた。



「やばいやばい」


先ほどよりもスピードを加速した。