キミの宝物



おそるおそるウタの顔を伺うと、ウタはいきなりお腹を抱えて笑いだした。


「え、なに?」


隣で大笑いするウタを不思議に思う。


私なにか変なこと言ったかな。


「いやぁ。アイでも嫉妬するんだなぁって」



「なにそれ。」



「昨日は莉奈の彼氏の誕プレの買い物一緒に行ってただけだよ。なにも言わなくてごめんな」


ウタは私の頭をぽんぽんと撫でた。


その瞬間じわじわと涙がこみ上げてくる。



「ばかあー」


ウタの胸の中にうずくまって大声を出して泣いた。


最近泣いてばっかだな。


「はいはいよしよし、ごめんねアイちゃん」


子供をなだめるかのようにウタは私の肩をポンポンと叩いた。