キミの宝物




ピンポーン  ピンポーン



チャイムの音が何回も響く音に私は目を覚ました。


もう。誰・・?


私は眠い目をこすりながら、少し軽くなった体を動かした。



玄関のドアをドンドンと叩く音も聞こえる。


もしかしたら変質者?


家になぜか誰もいないし。

あぁそういえば仕事って言ってたっけ。


寝起きで頭の中が働かない私はなにも考えずに玄関のドアをあけた。



でも、その前に立ってる人の姿を見た瞬間現実にスッと引き戻された。


「ウタ・・」


「おまえ・・。ばか。」


ウタはいつもよりよわよわしい力でそっと私を抱きしめた。