ついには、私はジュースを飲み干してしまった。


「・・帰る?」


外を見ると、もうすでに真っ暗。


腕時計を見ると、6時をすぎていた。



「うん・・」



席を立ちお会計に向かおうとした瞬間、カフェの扉がカランコロンと陽気な音を立てて開いた。



そこには、顔中傷だらけの亮介。


そして__ウタの姿があった。



「ちょっ、どうしたの?」


私や萌菜だけでなく、カフェの店員さんやカフェにいるお客さんまでもが驚いている。


「とりあえず、事情説明するから座れ」



ウタはキレた口調で、ドカッと同じテーブルのソファに座った。

それに続いて、亮介も座る。


店員さんは少しおびえた様子で注文を聞いてきた。


「なんにもいらねーから」


ウタはキッと店員さんをにらむ。


「は、はいっ」


そそくさと逃げてしまった。


なんでこんなにウタがキレてるの・・?


亮介もなんだかばつが悪そうな顔をしている。