それから授業が一通り終わり、私は部活をしに体育館へ向かった。
萌菜とは部活が終わったあと、門のところで待ち合わせの予定だ。
体育館へ着くと、ウタがシュート練習をしていた。
やっぱり何度見てもキレイなフォームでシュートが入るその姿に見とれてしまう。
「お、ういっす」
私の姿に気づいたウタは、私に声をかけた。
「やっほー相変わらず来るの早いね」
「まぁバスケ好きだからさ」
「そっかー。あのね、今日亮介と萌菜と3人で話し合うんだ」
ウタは少し驚いた表情を見せたあと、「そっか」と言って私の頭をなでた。
「がんばれよ」
私の目を見てハッキリ言ってくれたウタ。
なんどもキミの言葉に勇気づけられた私はまた元気をもらった。
「うん!じゃあ、練習してくるね」
「おう」
ウタに背を向けるものの、やっぱりシュートする姿が見たくてまた振り向いてしまう。ウタは、私の顔を見てきょとんとした顔をしていた。

