次の日
「萌菜、おはよう」
ちゃんと学校に来ていた萌菜に声をかける。
「うん、おはよう」
ぎこちない笑顔だけど、少しずつ私たちの友情が戻ってきていた。
私たちが話している光景をクラスメイトたちが不思議そうに見ていた。
「ねえ、亮介とも仲良くしたいんだけど・・」
クラスの男子と楽しそうに話している亮介を見て私はポツリとつぶやいた。
萌菜は怪訝な顔で私を見る。
「べつに、そういう意味じゃないよ?ほら、だって、あのー彼氏いるし」
一応って言葉を飲み込んだ。
萌菜はホッとした顔をしている。
「そうだよね。疑ってごめん」
「萌菜・・まだ亮介のこと好きなの?」
少しの沈黙のあと、萌菜はうなずいた。
「わたしね、だいぶ前から好きだったんだ・・。黙っててごめんなさい。あんな事件まで起しちゃって・・」
泣きそうな顔をした萌菜の肩をたたいた。

