その瞬間。

チッという音が聞こえた。

照れたように向こうを向いている、佑気から。

いま…舌打ち…した…?

「俺、今日行くとこ決めてきたんだ!絶対楽しませてやるから、ついてきて!」

屈託のない、笑顔。


何考えてるんだあたし!!佑気くんがそんなことするわけないじゃん!!


ゆきは飛び切りの笑顔で うん!と返事をした。