そしてやってきた放課後。

外は一面に真っ白の雪が広がり、耳にあたる冷たい風が冬の寒さを感じさせる。

「祐気くん、早く来ないかなあ」

待ち合わせ場所の校門でゆきが呟いた。
すると、ゆきは背後から自分を包む暖かさを感じた。

「寒いなら、俺があっためてやろうか?」

「へっ!!?」

耳元で囁かれたゆきは、思わず間抜けな声を上げてしまった。

振り返ると、そこに立っていたのは祐気ではなかった。