ふたりの視線は自動的にそちらに向けられる。


「ゆ、うき君・・・」


そこに立っていたのは少し不機嫌そうな佑気君だった。

投稿してきたばかりなのだろうか、マフラーをしたままだ。


「よ、田松」

「はよ」

「じゃ、俺行くな。お大事に」


ピシャリ、閉められた扉。

小さな空間に、二人きりだ。


「あのさ」

普段から少し冷たい佑気君の声が、今日は何故だか一段と冷たくそっけない。