「ん…美結先輩、おはようございます。」 後ろから声がして、私の髪に五月くんが顔を埋める。 「おはよう、五月くん…」 気まずかった。 なんて言えばいいのか判らなかった。 私は、五月くんを利用してしまったのだから…。 「美結先輩、謝らないで下さいね。」 突然、五月くんが言った。 謝ろうかと思っていた私は、肩が揺れたのを感じた。