ぬくもり 【完】





松川くんは今思い出してみれば、確かにあんまりいい彼氏だったとは言えなかった。



だけど、私が好きになり、心も身体も許した人なだけに、やはり松川くんはもう、私の中の特別な人なのである。






でも、あの目…。



怖いと思ってしまった。



きっと、あの瞬間に私、分かったんだ。



私は松川くんに取っては、ただの“遊び”。



それを、悟ってしまったから、怖かったんだ…。