天使狩人

「ザンネーン。僕はここっ★」








既に月は天使の背後にまわっていた。








負ける訳が無い。








腕をクロスして、小さなナイフを一気に放つ。








放たれたナイフは生きているかのように動き、心臓の部分を貫いた。








「ぎゃあっ……」








「弱ーい。つまんないなぁ」








口を尖らせ、落下した天使の身体からナイフを引き抜く。








真っ赤な血が滴る。








それを見て月は、ニヤリと笑った。








「それじゃ、いただきまーす」








あははっと笑った月は、片手を天使の傷に向けて突き出す。








突き出した手のひらの真ん中にかぱりと穴が開いた。








穴の正体は、口。








彼等天使狩人は、この口から天使の鮮血を飲む。








それをしないと次第に弱っていき、遂には消滅する。