神の前にいるこの青年。








彼が闇夜の道化師。








唖然とする神を無視して、夜は仮面をつけた。








かちり








乾いた音と共に、夜の表情は伺えなくなった。








「やろうか。命をかけたゲームを」








夜はトランプを取り出す。







「トランプ……?」








「知らない?俺、トランプゲームして勝負するんだよね」








何時もと違い、少し軽めに言う夜。








仮面を着ける事で夜は闇夜の道化師として居られる。








「このトランプから一枚選べ。そして二人同時にカードを出す。数が多い方が勝ち。
ちなみに、ジョーカーは即死だから悪しからず♪」








夜の声は、心底楽しんでいるように聞こえた。