「・・・時間が、止まればいいのにな」
そうすれば、部署にも戻らなくていいし、仕事もしなくていいのに。そう思いながらまたチョコを食べて、携帯をいじっていると、新規のメッセージが届いていた。しかもお父さんから。
当然、嫌な予感しかしないから未読を貫き通すつもりだったのに、やたらと送られてくるスタンプ。恐る恐る中を見てみると、やたらとお願いしますのスタンプ。そして、その先端の文章に頭痛がした。
『週末の金曜日の夜に、相手の人に会ってもらいたいんだ。美晴、予定空けておいてな』
その文章の後に立て続けのスタンプ。うさぎや変なおじさん、とにかく無料のスタンプのお願いしますを連打していた。
「どうしたの?わあ、すごいスタンプね。で、美晴はどうするの?せめて、会ってどんな人か見てから決めたら?」
琴美にそう言われ、本当は会いたくもないけれど、渋々「わかった」と返事を返した。ああっ、憂鬱だな。会いたくない。
でも、成人した子どもが、お母さん以外の人と再婚なんて考えたくない。でも子どもみたいに駄々を捏ねているのも格好悪い。でも、大人らしく「おめでとう」なんてすぐに祝福もできない。
「はあ、なんかいい方法ないかな。たとえば、週末に再婚相手の二股が発覚とか」
「はあ?まだそんなこと言ってるの?もう、大人なんだからお父さんの幸せを喜んであげなさいよ」
「わかってるよ。だけど、やっぱりなかなか受け入れられないよ。再婚なんて」
机にうつ伏せになりながらまたチョコを食べる。そんなことの繰り返しで、いつの間にか、テーブルの上のショコラストーンは後二つにまで減っていた。
そうすれば、部署にも戻らなくていいし、仕事もしなくていいのに。そう思いながらまたチョコを食べて、携帯をいじっていると、新規のメッセージが届いていた。しかもお父さんから。
当然、嫌な予感しかしないから未読を貫き通すつもりだったのに、やたらと送られてくるスタンプ。恐る恐る中を見てみると、やたらとお願いしますのスタンプ。そして、その先端の文章に頭痛がした。
『週末の金曜日の夜に、相手の人に会ってもらいたいんだ。美晴、予定空けておいてな』
その文章の後に立て続けのスタンプ。うさぎや変なおじさん、とにかく無料のスタンプのお願いしますを連打していた。
「どうしたの?わあ、すごいスタンプね。で、美晴はどうするの?せめて、会ってどんな人か見てから決めたら?」
琴美にそう言われ、本当は会いたくもないけれど、渋々「わかった」と返事を返した。ああっ、憂鬱だな。会いたくない。
でも、成人した子どもが、お母さん以外の人と再婚なんて考えたくない。でも子どもみたいに駄々を捏ねているのも格好悪い。でも、大人らしく「おめでとう」なんてすぐに祝福もできない。
「はあ、なんかいい方法ないかな。たとえば、週末に再婚相手の二股が発覚とか」
「はあ?まだそんなこと言ってるの?もう、大人なんだからお父さんの幸せを喜んであげなさいよ」
「わかってるよ。だけど、やっぱりなかなか受け入れられないよ。再婚なんて」
机にうつ伏せになりながらまたチョコを食べる。そんなことの繰り返しで、いつの間にか、テーブルの上のショコラストーンは後二つにまで減っていた。

