気がついたら私は保健室のベッドで寝ていた。


真っ白な天井。真っ白なカーテン。

それで私は悟った。


あ、夢だったんだ。

そうだそうだ、夢だよ夢。

あはは、悪夢だなぁまったく。


さっさと教室に戻ろうとベッドから出て、カーテンを開けた。



――――そこには、金髪の不良の姿があった。


目が合い、固まる。


金髪。
不良。
……男。


思考停止。

男が、いる。

これは、まさか…、身の危険。



…私は、すうっっと大きく息を吸った。



「せんせぇぇええーー!!! 変態ーーー!!!!!!」


男がいる!!!

変態だこの人!!!


「おい、落ち着け。うるせぇよ」


しゃ、喋った!!


「変態! なんでここにいるの!?」

「なんでって…、てめぇが倒れたから運んできたんだろ」

「はぁあ!? ここ女子高なのに、なんであなたが私を運ぶのよ?」

「……は? 女子高?」



不良がぽかんと私を見た。

と思ったら、急に保健室のドアが開いて人が入ってきた。